配 給:ワーナー・ブラザーズ
監 督:クリント・イーストウッド
出演者:
クリント・イーストウッド
ビー・ヴァン
アーニー・ハー
クリストファー・カーリー
ブライアン・ヘイリー
ブライアン・ホー
公開日:2008年12月12日(米国)2009年4月25日(日本)
個人的評価:★★★★☆ (4.0)
・ストーリー
人と接するのが苦手なウォルトは、自分の信念を頑なに守って生きてきた老人。
心から愛していた妻に先立たれ、相容れられない2人の息子とも距離を置く彼は、愛犬との2人暮らしに満足していた。
信頼できる友もいた。しかし、「幸せ」だと即答出来るような日々ではなかった。
優しく接してくるのだが遺産目当てとしか見えない息子夫婦、煩わしいくらい無償の愛で接してくる近隣の東洋人家族。
ある日、ウォルトが毛嫌いしていた隣家の東洋人が、彼の分身とも言える愛車・フォード「グラン・トリノ」を戴こうとする事件が起き、それをきっかけに、ウォルトと一家との不思議な交流が始まるのだったが・・・。
・私の評価
まず言いたいのは、本作で監督・主演を努めたクリント・イーストウッドって「どこまで多才やねん!?」って事。
私は、往年の「ダーティー・ハリー」シリーズから俳優として彼のファンではありましたが、意識して彼が出演する映画を観てきた訳ではなく、面白そうだなと思って観た作品がたまたま彼の作品だった…という事が多々あります。
例えば1997年「真夜中のサバナ」。クリントは監督のみで出演はしていない作品。
少し前のサスペンスの名作「ユージュアル・サツペクツ」で好演したケヴィン・スペイシー出演の作品を探していたら、たまたま見つけた作品だったのですが、すごく個人的にハマッた作品でした。
…スミマセン、話が脱線しそうですし、この作品かなりシュールな内容なので「真夜中のサバナ」に関してはまた別にレビューを書きますね(汗)
本作「グラン・トリノ」はとても(あくまで主観的な感想ですが)「善」と「悪」…というか「絆」の意味がはっきり分かれていて、普通なら血の繋がっている身内が強いはずのそれが弱く、元々は毛嫌いしていた近隣住民の東洋人とのウォルト(クリント・イーストウッド)とのそれが強く感じられる作品だったと思います。
つまり、人の「思いやり」や「繋がり合いたい心」「助け合いの気持ち」は、血縁や人種間だけでなく環境(それはこれまで育った環境にも大きく左右される)にも関係あるという事なのでしょうね。
この作品が伝えたいメッセージがどの方向にあるかは定かではありませんが、観る人それぞれに何かしら思いが残る内容になったと思います。
このブログを訪れて下さっている方で、この作品に興味を持っている方に対してネタばれにしたくない思いもありますので、これ以上の言及は避けたいと思いますが、「最近、泣いてないなぁ~」「しっぽり感動モノにつかりたい」という方にお勧めの作品ですね。
クリント・イーストウッド(監督・出演含め)作品に関しては色々レビューしたい…というかレビューしたいものが多いのでこれからも追って記録していきたいと思います。