配 給:パラマウント映画(米国)UIP(日本)
監 督:ジョン・ウー
出演者:
ベン・アフレック
アーロン・エッカート
ユマ・サーマン
公開日:2003年12月25日(米国)2004年3月13日(日本)
個人的評価:★★★☆☆ (3.0)
・ストーリー
少し未来の話。フリーのコンピューターエンジニアのマイケル・ジェニングス(ベン・アフレック)は、企業より依頼された仕事を完成させる度に、プロジェクト期間の記憶を消されていた(もちろん彼自身も了承の上)。主に大手企業などから請け負っていたこれらの仕事は、機密性が高く企業側にも彼にとってもリスクがある為である。
そんなある日、大企業のオールコム社から高額な報酬を提示される(タイトルの”ペイチェック”とは報酬支払い小切手の事)。その代償は3年間分の記憶。つまりそれだけの時間を要する仕事の依頼だったのだ。
しかし、記憶を消した後のマイケルが手にしたものは、報酬の小切手ではなく19個のガラクタが入った紙袋だけだった。さらにマイケルは、何故かFBIやオールコム社のエージェントに追われ始める事に…。
・私の評価
まず監督が「ミッション・インポッシブル2」やその他多くのアクション映画で名を馳せたジョン・ウーという事で、ド派手で斬新なアクションを期待していたら…見事に裏切られます。
これは主人公であるマイケル・ジェニングス(ベン・アフレック)が(格闘経験のない)コンピューターエンジニアという設定であるためだと言われていますが、それで楽しめない映画という訳ではありません。むしろ本作品に派手なアクションが加わってしまうと、せっかくの緻密なサスペンス部分が台無しになっていたのでは?…と思います。それぐらいストーリーに重きを置いたサスペンス・アクション映画なのです。
この映画でキモとなる部分は、無事3年間の仕事を終え予定通り記憶を消されたマイケルに残されたのが、報酬として受け取るはずだった大金の小切手ではなく、茶封筒に無造作に入れられた眼鏡や指輪などを含む19個の意味不明のガラクタのみ(ちなみに最初は18個しか確認できず、後に19個目の品を知る事となる)。
記憶を消され、訳の解からない状態でガラクタを渡されるわ、突然FBIの登場で身に覚えのない容疑で追われるわで予測不能の事態となりますが、咄嗟の瞬間、無意識にこれらの「ガラクタ」を活用していく部分から物語が急展開を迎えます。
要所要所でアイテムが活用されていく様は、まるで自分が「どの場面で」「どんな目に遭う」のかを予測していたかの様…まるで、自分の未来を既に知っていたかの如く。
…これ以上解説するとネタばれになってしまいますし、後で自分で観なおそうと思った時に面白さが半減してしまいそうなのでこれぐらいに留めておきます(笑)
とにかく、展開が読めない中々楽しめるサスペンス・アクション映画と感じました。
ヒロイン役のレイチェル・ポーター博士(ユマ・サーマン)の演技(そして美貌)も見どころです。
追記:
物語序盤に登場した美女を観た時「…ん!?どこかで観たような!?」と思った方も多いと思いますが、彼女は人気のアメリカドラマシリーズの「コールドケース迷宮事件簿」の主人公「リリー・ラッシュ」を演じたキャスリン・モリスでしたねぇ(^^
まさかこの映画に出演しているとは…(しかもチョイ役で)(汗)。