Produced by:小沢健二
スチャダラパー
Performed by:小沢健二
スチャダラパー
新旧問わず、この曲は何かしら聴いたことがある方が多いのでは。
小山田圭吾とのデュオ「フリッパーズ・ギター」として一世を風靡したシンガーソングライター・小沢健二がラップ・グループ「スチャダラパー」とコラボレーションした名曲。
米国のラップ・デュオ「NICE&SMOOTH(ナイス&スムース)」の「CAKE & EAT IT TOO」を大胆にサンプリング、小沢の爽やかな歌声にスチャダラパーのラップが乗るこの楽曲は全国的に大ヒットし、後に様々なアーティストにカバーされまくり現在でも鉄板の地位を築いています。
…と、私が伝えたいのは「単に大ヒットした楽曲」というだけではなく、日本の歌謡界に二つの多大な実績を残し、その後の音楽業界に影響を与えたという点です。
まず一点目。
・日本産の楽曲に「サンプリング」を容認させた影響力
この楽曲が誕生する前にも、別の曲から部分的にビートやコード進行・メロディラインなどを引用(サンプリング)する楽曲が存在していたのは確かなのですが、日本の文化観的に「パクリ」とか言われてバッシングを受ける事が多かった(カバーソングとは意が異なります)。
海外では、(特にR&Bやヒップホップ業界で)当初より普通にサンプリングが行われていて、むしろ元となる楽曲(サンプリング・ソース)より如何にカッコよくサンプリングをキメるか・どの部分をサンプルするか・どれだけレアな楽曲からソースを引っ張ってくるか等でクールさに違いが出てきていました(無論、サンプリングの内容や仕方によっては著作者の許可や使用料の支払いが必要となってきますが)。
そして二点目は、
・日本のリスナーに「日本語ラップ」を容認させた影響力
この楽曲以前にも日本語ラップは存在していましたし、それ相当のステージで活躍・人気を博したラップ・シンガーもおりましたが、それは飽くまで「アンダーグラウンド」的なステージであった感は否めません(あくまで私の主観です…間違っておりましたらスミマセン(汗))。
ですが、この「今夜はブギーバック」の大ヒットをきっかけに、数々の日本人ラッパーが陽の目を浴びる事となった(気がします)。
…つまり、和製ラップやR&Bが世に広まる礎となった作品だと思うのです。
現在ではこの作品のカバーソングしか知らない方もいらっしゃるかも知れませんが、一度レンタルCD屋さんでも漁って原曲を聴いてみるのも一興かと思います^^