配 給:ユニバーサル・ピクチャーズ

監 督:グレッグ・モットーラ

出演者:
サイモン・ペッグ
ニック・フロスト
セス・ローゲン

公開日:2011年2月14日(英国)2011年3月18日(米国)2011年12月23日(日本)

個人的評価★★★★☆ (4.0)

・ストーリー

アメリカのコミック業界最大のイベントコミコン・インターナショナルに参加するため、イギリスからやって来たコミックオタクでイラストレーターの若者グレアム・ウィリー(サイモン・ペッグ)と駆け出しのSF作家クライヴ・ゴリングス(ニック・フロスト)。

そんな彼らのもう一つの目的は、アメリカ西部に点在する有名なUFO関連の名所を巡ること。

さっそくレンタカーのキャンピングカーでドライブに繰り出すが、ネバダ州のエリア51を通過した辺りで、いきなり車の事故現場に遭遇、様子を見に近づいた2人の前には、なんと本物の宇宙人が姿を現わせたのだった。

“ポール”と名乗った宇宙人は、60年前に不時着して以来、政府機関に囚われの身となっていたのだった。

グレアムとクライブは、アメリカ文化に染まりきったポールの言動に戸惑いつつも、彼を故郷の星に帰してあげようと一肌脱ぐことに。

・私の評価

まず、私はこの映画は予告CMすら見ておらず、タイトルからして「胡散臭い三流映画」だという先入観でこれまでDVDを手に取る事もなかった一本でした。

私の中ではSFものは当たりハズレが多く、「貴重な視聴時間を返してくれぇ~っ!!」ってのも少なくありませんからね(泣)。

でも、この「宇宙人ポール」は違いました。

根っからの宇宙人オタクのグレアムとクライヴ。いつかは宇宙人に遭遇する事を夢見ながら、本当に出会うとかなりの慌てようで思わず笑ってしまいます(誰でもそうですよネ^^)。

この宇宙人ってのがまた見事なステレオタイプで、エリア51で捕えられたとされる「グレイ」と呼ばれる頭デッカチのヒョロヒョロ体型になぞらえた宇宙人。頭も良くてブラックユーモアにも長けたこの宇宙人「ポール」は、人情味にも溢れた人物(?)でもあります。

とにかくコメディ色の強い本作ではありますが、物語終盤では「えっ!?」と思わせるどんでん返しがあったりポールが決死の覚悟でグレアムの命を救う場面、迎えに来た宇宙船に乗りこむシーンなど、見せ場がしっかりとしていて「単純なコメディ映画」ではなく泣けるシーンも満載なんです。

また、様々なシーンで名作SF映画へのオマージュ「スピルバーグに映画”ET”の演出アドバイスをしたのは俺(ポール)だ!(スピルバーグと電話で会話するシーンは本当にスピルバーグ本人が音声出演しているらしい)」「Xファイルの原案は俺が書いた」などマニアには嬉しいエピソードも飛び出します(笑)。

SF映画に興味があまり無い方でも、「メン・イン・ブラック」シリーズ等のようなコミカルな要素を含む作品が好きな方には楽しめる映画かも!?という映画です。